新书:松本洋幸『近代水道の政治史:明治初期から戦後復興期まで』
作者: 松本洋幸
出版社: 吉田書店
出版年: 2020-2
页数: 500
定价: 5000
ISBN: 9784905497813
本書簡介
日本における近代水道の整備過程を、明治初期から水道法が制定される1957年頃までを対象に考察。
作者簡介
松本 洋幸(まつもと・ひろゆき)
大正大学文学部准教授。福岡県に生まれる。
1999年 九州大学大学院比較社会文化研究科博士課程単位取得退学
1999年 横浜開港資料館調査研究員
2013年 横浜市史資料室調査研究員
博士(歴史学)
2015年より現職。共編著書に『近代都市の装置と統治 1910~30年代』(日本経済評論社、2013年)がある。
目錄
序章
第1部 近代水道の普及
第1章 近代水道制度の形成過程
はじめに
第1節 開港場の水道建設
第2節 内務省衛生局と首都計画
第3節 水道条例の制定公布
第4節 近代水道制度の始動
おわりに
第2章 日清戦争後の水道問題
はじめに
第1節 日清戦争と広島水道の創設
第2節 日清戦後経営と神戸市水道の創設・拡張工事過程
第3節 地方における水道熱――青森水道を中心に
第4節 下関市水道と岡山市水道の創設
第5節 秋田市の水道布設過程
おわりに
第3章 桂園内閣と水道政策
はじめに
第1節 日露戦争後の水道熱
第2節 水道布設費国庫補助金の地方利益化
第3節 日露戦争後の陸軍と水道
第4節 水道条例の改正
おわりに
第4章 日露戦争後の若松町と安川敬一郎
はじめに
第1節 20世紀初頭における北九州地域と水道整備
第2節 若松水道の創設
第3節 日露戦争後の政党と地域社会――若松町の政治状況
第4節 日露戦争後の企業家と政党――安川敬一郎と政友会
おわりに
第5章 大正期の水道政策と都市の台頭
はじめに
第1節 大正期の水道界
第2節 大正政変後の水道政策
第3節 財源確保の努力と新技術の導入
第4節 第一次世界大戦と水道建設
第5節 原内閣の均霑主義と水道普及
第6節 府県の水道促進策
第7節 水道布設費国庫補助金の限界と水道布設過程の官僚化
おわりに
第2部 都市化と水道
第6章 大東京の水道問題
はじめに
第1節 東京市郊外部における水問題の顕在化
第2節 荏原水道組合と玉川水道株式会社
第3節 郡部における水道建設に向けた動き
第4節 渋谷町水道
第5節 江戸川上水と荒玉水道
第6節 郊外水道の給水状況
第7節 大東京水道計画と玉川水道の買収
おわりに
第7章 川崎の水道創設と市制施行
はじめに
第1節 石井泰助と川崎の工業化
第2節 水道計画の嚆矢
第3節 町営水道の実現
第4節 市制施行と水道
第5節 市域拡張と水道
おわりに
第8章 鶴見地域の水道問題
はじめに
第1節 大正期の鶴見地域
第2節 浅野系企業と水道布設
第3節 地元町村による水道布設計画
第4節 町営水道計画の挫折と横浜市からの市外給水
おわりに
第9章 「田園都市」の水道問題
はじめに
第1節 「大中原町」と水道布設計画
第2節 町営水道の創設
第3節 苦悩する町営水道と川崎市との合併
第4節 川崎市水道拡張工事と北部町村の編入
おわりに
第3部 現代水道システムの源流
第10章 1930年代の水道問題
はじめに
第1節 昭和初期の水道界
第2節 神奈川県営水道の成立
第3節 水資源開発と水道問題
おわりに
第11章 戦時下の水道と技術者たち
はじめに
第1節 戦時下の水道界
第2節 水道界再編に向けた動き
第3節 外地の水道
第4節 日本水道の海外進出
おわりに――太平洋戦争と水道技術者たち
第12章 戦災復興と水道法の制定過程
はじめに
第1節 昭和20年代の水道界
第2節 水道行政をめぐる建設省と厚生省の対立
第3節 簡易水道整備事業の開始
第4節 水道行政の分割と水道法の制定
おわりに
終 章